音のある場所

今日もお疲れちゃん

BLARE FEST2020 1日目

 

【はじめに】

 

『毎日が飛ぶように早い。

あの場にいれたこと、あの場で出会えた人、それに至るまでのことに感謝を。

そして生み出された全ての音楽たちがこの先、鳴り止むことがないように。』

 

 

 

BLARE FEST 1日目 

 

1月31日、お昼過ぎに夜勤から帰ってきて名古屋行きの準備を始めた。

あれやこれやと考えながらNinemicrophonesのリュックにどんどん詰め込んでいく。

何を着ていくか、当日に何を着るか、身に着けるかをいろいろ迷ってなんだか思春期みたいだった。

夕方には家を出て新宿の初台へ向かう。

渋谷のライブハウスに行く予定だったけれど、バスタ新宿からも近いし、友達がDJをするのとかっこいいバンドを見たくて初台wallに行くことにした。

もうおなじみのライブハウスで音とお酒を楽しむ。

気付いたら12時を回っていて、夜行バスが発車する時間が迫っていた。

駆け足でバスタ新宿へ向かう。

そういえば、この場所から夜行バスに乗って遠出するのは2年前のPOLPO大阪以来だったな、と思い出す。

あの時もPTPの二人がユニットを組んだのを見たくて遠征したんだ。

初遠征したときはこれも2年前のZepp Sapporoで行われたノーマターライブ。

The BONEZが出てて、これにもPTPのメンバーが二人。

あの時も飛行機に乗り遅れそうになったなぁ、と過去を懐かしく思いながらなんとかバスに間に合って指定していた1番前の座席に座る。

夜勤明けで寝ていないのと、さっきまでお酒を楽しんでいたのもあってすぐに目を閉じた。

 

2月1日午前6時。

名古屋駅に到着していた。

寝起きでまだウトウトしながらもバスから降りて名古屋駅まで歩く。

全然人がいないホームまで行って電車に乗り込んだ。

数駅行ったところに温泉をリサーチ済み。

今日から2日間どんな日になるかなぁと思いながら1時間ほど温泉に入り、朝食も済ませる。

館内にはちらほらとライブに行くであろう格好をした人たちがいた。

名古屋に戻ってあおなみ線に乗り込む。

たくさんの人が自分と同じ駅で降りた。

周りが友達同士で来てワイワイしてる中、1人で淡々と会場前まで歩く。

会場に着いた時に驚いたのが、装飾だった。

柱にはビラがたくさん貼ってあった。

SNSで発表された時に使われたフライヤー画像。

たくさんのバンド名が書いてあるビラの中に、PTPとONE OK ROCKが発表されたときのビラがあった。

そして外に吊るされているのは出演するバンドたちのロゴの旗。

風でどれもずっと揺れている。

学生時代の体育祭のような、そしてある意味、海賊の旗のようにも思えた。

いわばワンピースの大海賊時代、みたいな感じ笑

 

スムーズに入場を済ませて、まずは会場を歩き回る。

どこに何があって、どう進めるのか。

鬼のようなタイムスケジュールだからマップは頭に入れて置きたかった。

着いた頃にはもうトップバッターのロットングラフティーがファイアーステージでライブをしていた。

朝一番なのに人はたくさんいて、ここがこれから更にたくさんの人で溢れ返ると思うとニヤニヤが止まらなかった。

ロットングラフティーの音楽を背に、クロークの場所まで移動する。

荷物を詰めて着替える。

ブレアフェスを記念して作られたディッキーズとコラボした黒のパンツを履く。

今回はラインナップにはいないけれど、The BONEZの白のガチャベルト、そしてシャツは自分で作った自分がスタッフをしているバンドSTANDZの黒のロンT。

Subcietyのバンダナを腰からぶら下げていよいよライブ参戦。

まずはサンダーステージから。

 

PALEDUSK

サンダーステージのトッパーを飾ったのは彼ら。

初めてライブを見たのは2018年の12月。

渋谷でSylarの来日に対バンとして出ていた時に知った。

その後の活躍、2019年は凄かったね。

小さい規模から大きい規模まで。

Crossfaithのイベントで新木場コーストで入場中のトッパーを飾ったり、予定になかったライブを次の日やったりと、勢いが目に見えるくらい凄かった。

それは紛れもなく彼らのライブがかっこいいから。

けれど、一つ残念だったのが最近メンバーが1人欠けてしまったこと。

渋谷で初めて見た時に、心奪われたのはそのメンバーのベースがめちゃくちゃカッコよかった。

ライブ中、ずっと真顔なんだけどまるでターミネーターみたいな気迫 笑。

脱退の知らせを聞いたときはとても残念だったけど、ブレアフェスという大舞台で PALEDUSKを観れることはとても嬉しかった。

そして、あの日のPALEDUSKには泣かされたなぁ 笑

・・・サンダーステージのBGMが止んで、彼らのSEが流れる。

思っていたよりも広いサンダーステージにワクワクしながら待っていると、彼らがステージに現れた。

彼らとほぼ同年代であろう人たち、自分もそうだけど、結構な人が集まって彼らを拍手で迎える。

「9 SMILES」が始まって出だしのシャウトを皮切りにお客さんが動きだす。

自分の中でここが2日間の音楽フェスの始まり。

MVにもなっているこの曲は大いに盛り上がって、次々とセトリが進んでいく。

広い会場にステージ前は人だかり、後方はサークルピットやハーコー勢がまさに死闘を繰り広げていた。

もちろん、自分も参加する。

全身汗だくになりつつも、音遊びを十分に楽しむ。

疲れてきたらステージにいる彼らを視界にずっと留める。

全員がとても楽しそうにしていた。

MCでは中3の時SiMとcoldrainを見たときの話をしていた。

見ている側からここに立っている現実は想像できないほど嬉しいことだろう。

ブレアフェス開催するとなって、呼ばれてないけどスケジュールはきっちり空けといたとも言っていた笑

ライブが始まる前のステージ袖でも感極まっていたらしい。

そんな熱いMCを聴かされた後に続く曲たちもヤバくて、「VARIED」からの「LIGHTS」という曲の流れは本当に凄かった。

自分と同世代が夢を掴んだ瞬間。

ボーカルが下に降りてきてみんなに支えながら歌う姿と、その下にいる人たちが声を出してシンガロングしてる時はもう、涙出たね。

トッパーとして最高すぎるライブを見せてくれた。

最後のやり切った顔もカッコ良かった。

 

PALEDUSKの全員がステージ袖にはけるまで見届けてからサンダーステージを抜ける。

寒い外を通りながらウォーターステージへ。

会場外から聞こえるCrossfaithの音楽。

中に入るとちょうど「Monolith」が聴けた。

こんなに入るのか!と驚くぐらい後ろの方まで人がいた。

こんなに人が入るなら前の方に行くには至難の技。

近くで見たい時は早めに会場移動しないとダメだなと思った。

大きな場所でやる彼らはまさに海外バンド級

逆輸入とか言われてるけど、日本人がやってるバンドだ。

誇りだよね。

久しぶりに見るCrossfaithに圧倒されてモニターをずっと眺める。

モニターに映る会場内の人々にさらに圧倒される。

前の方に行きたい欲を抑えて後方でじっと眺める。

凄すぎる。

ポケーと眺めてたら今度はサンダーステージでPRAISEの時間が迫っていた。

最後まで見たかったけど再び先ほどの場所に戻る。

Crossfaithの音楽を背中で浴びながら「こりゃ忙しい1日になるぞ」と実感した。

 

サンダーステージに戻るとすでに音が鳴っていた。

ライブ前のリハ。

東京ミクスチャーのPRAISE

初めて見た時はトッパーを飾ったPALEDUSKと一緒の日。

ちゃんと聴いたのは合宿免許に行く前にSTANDZのKazuyaさんからCDをいくつか借りたとき。

家に帰って取り込んで、合宿免許中はずっと聴いていた。

それまでPRAISEってバンドの名前は知っていた。

渋谷で働いていた頃に、地下鉄の通路に大きなポスターが貼ってあったのも毎日見てる。

PRAISEに関しては書きたいこと多すぎるからまたPRAISEで丸々一つの記事を書こう笑

今回のブレアフェスではステージに1人欠けた状態だったけれど、それでも尚、PRAISEというバンドの音楽は最高だった。

リハが終わり、SEが鳴り、最新の曲「No.19」が始まる。

最新が最強に相応しい始まり方。

最初は前の方で見ていたんだけど、だんだんと人が増えてくる。

ウォーターステージでやっていたCrossfaithが終わったからなのか、後ろからどんどん増えていって、気付いたら後方からステージを眺める形になった。

その瞬間、PRAISEというバンドが大きくなったんだとわかった。

売れる、という瞬間なのかな。

STANDZとよく対バンしていたときの話を聞いてるから、ここに立ってライブをしていることが本当にすごいことなんだと思った。

盛り上がるライブにサークルピッドが発生して、基本的に走るの好きじゃないから見ていたら、ピットの中におじさんが1人リュックを抱えて必死な顔で爆走しているのを見て思わず笑った。

めっちゃ楽しそうだったから微笑ましかった。

お客さんが全力で楽しんでいる姿を見るのもまた、ライブで楽しいことの一つだと思っている。

MCではHIPHOP出身の精神全開なのかdisをかます

ちょうどそのときTwitterでは某Dj集団が最近のバンドは〜みたいな記事が出回っていて少し荒れていた。

俺たちがその若いバンドで1番やべえ奴になる的なMCは聞いてるお客さん全員湧いた。

そういう瞬間って本当にすごくて、一気に一体感が生まれる。

2020年も爆進撃を続けるんだろうな〜って確信。

ラストの「FAKE CREATURE」ではバカになるぜ!って歌詞があるけど、見事にお客さん全員で声が揃うからおお〜って気持ちよかった。

PRAISEもまたステージから捌けるまで見届けて一度荷物のところに戻った。

 

汗だくになったから会場で配っている無料のモンスターをもらう。

少し時間があるからファイアーステージでサンボマスターを初チラ見。

熱いMCの後に流れるライブの音楽を贅沢に聴きながらモニターを見る。

甘ったるいモンスターで苦手だ〜と思いながら再びサンダーステージへ。

今度はRED ORCA

代官山で初ライブを見届けたばかり。

このバンドのヤバいところはもちろんメンツだけど、何より音が良すぎる。

一人一人のメンツが濃過ぎる。

ボーカルの来門さんはROSでSTANDZとも対バンしてる。

ライブも見たことあるからラップがヤバ過ぎるのも体感してる。

ノブアキさんは少しだけ話したことあるけど、すげー優しい人なのにあんなドラム叩くの強過ぎる。

PABLOさんと草間さん、そしてノブアキさんの3人が揃うとあの日を思い出す。

日比谷でスコッチのジョニーウォーカーのイベントがあった。

それに行った時にこの3人がライブしていた。

それがメンバーを揃えて本格的にバンドとなった今がすごいと思う。

他にもPABLOさんは数日前にライブハウスでライブをしているところを見ている。

ブレアフェスで見れると思っていた数日前に違うバンドでギター弾いていた。

STANDZのスタッフやっててよかったな〜と心底思う。

最後にベースの京太郎くんはジージで充電器貸した。

本人覚えてるか知らないけど笑 

ライブ以外の姿も見たことある人たちが集結してバンドを組んで初フェス参加とか、盛り上がらないはずがない。

案の定、ステージ前はダイバー続出と代官山のライブよりも熱量があった。

とてもじゃないけど、組んだばかりのバンドだとは思えないライブパフォーマンス。

MCでは来門さんが一人ずつ紹介して、俺はぐぐったらすげーの出てくると言ってた。

初めて見たときのライブハウスじゃ規模が小さすぎた。

さっきよりも少し世代が上の人たちが増えていた。

PALEDUSKから始まってPRAISE、RED ORCAと激しいライブ続きでほぼ力尽きる。

この三つのバンドを初日のこのステージに持ってきたタイムテーブルは見事だと思う。

20代の前半のPALEDUSKが盛り上げ、若手から大御所にかましにいくPRAISE、そしてキャリアが十分なメンバーがそろった新バンド、これからこのロック界を間違いなく盛り上げてくれる怒涛の3バンドだと思った。

 

初日のお目当ての3バンドを無事に見れたことでほっと一息。

ゆっくりウォーターステージに戻ると、WE CAME AS ROMANSがライブしていた。

ブレアフェスで海外のバンドを見れるのも今回の楽しみの一つだ。

事前に公開されていたSpotifyの主演バンドをまとめたプレイリストを聴いていたから生で見れるのも嬉しかった。

あのプレイリストはなかなか有能過ぎて、今後ともいろんなフェスやイベントでオフィシャルが作成してもいいと思った。

最後の2曲くらいしかROMANSのライブを見れなかったけれど、それだけでも海外という大きさを目の当たりにするには十分すぎる時間だった。

異国の地でライブをするという凄さ、あのウォーターステージが狭く感じた。

盛り上がり方とか関係ない、海外バンドのライブの楽しみ方を知ってるんだなって感じだった。

モニターに映るライブ映像はテレビで海外バンドを見てる感じ。

現実に目の前でライブをしている姿を見て、これが世界か…と終始圧倒されました。

 

ここでまた移動してサンダーステージへ。

タイから来てるANNALYNNを少しだけ見た。

メタルとハードコアの轟音が凄くてサンダーステージは一日こんな感じだ…

どの国から来日しているのか知らなかったからその場で調べる。

タイから来てるバンドで、しかもブレアフェスの二日後に初台wallでライブするのを知った。

そう、ブレアフェスに来る前に遊びに行った馴染みの場所。

同じアジアで海の向こう側でラウドな音楽が鳴っている。

そしてそのバンドが知っているライブハウスに来てくれる。

日本に来てくれるだけでも嬉しいし、こちらも出向いて向こうのフェスに参加してるバンドも日本にはたくさんいるから喜ばしいことだよなって思いながら楽しんだ。

 

激しいのも少し疲れてきたので大きなところへ戻る。

続くウォーターステージからファイアーステージに代わって、SUPER BEVER

「27」が流れていて感極まる。

いつも音楽を聴いているだけでライブはあんまり見たことなかった。

最初に知ったときはまだ知名度も低くて、気づいたらこんなでかいステージでライブしてる。

朝から激しいライブ続きで、ここにきて心染みるようなライブで泣きそうになった。

垂れ幕には2005と書かれていた。

メイドインライブハウスとボーカルが言った言葉は箱から出てきたバンドがここにライブをしている姿を見せ付けるにはぴったしな言葉だと思った。

ライブ中にモニターに映る客層もここまで幅広いんだってくらい様々な人がいた。

そしてみんな一緒に口を開けて歌ってるんだよね。

MCではcoldrainに感謝の気持ちを伝えてた。

このあと出てくるバンドどれもみんなそうだけど、coldrainに対するリスペクトと愛が強かった。

愛されてるバンドって本当にかっこいいんだなって。

1年半メジャーで活動していた時のことを語り、ぶっ潰されたと言っていた。

そんな時に出会ったのがcoldrain、そんなcoldrainfが好きだと言ってくれた曲をやります。「シアワセ」

メジャー時代の曲をcoldrainに捧げていて、モニターにはステージ袖で聴いてる coldrain。

そしてたくさんの人に見守られているSUPER BEAVER

かっこよかったっす。

 

お次はSHANK見に行くか~と思っていたけど、ここでガス欠。

さすがに夜行バスから温泉行ってPALEDUSKがトッパーのブレアフェスの洗礼を受けて、疲労困憊。

4時間以上動き回っていた事実にそりゃ疲れるわと思いながら飯を買いに行く。

朝は急いでいたから会場の外観をじっくり見たいなと思って、外出。

再入場がしやすいのもフェスの魅力だと思う。

駅前のコンビニまで歩いて金麦と山盛りになっているファストフードを1つ買って外で食べた。

今日見たバンドの感想を書きながらこの名古屋までこれて良かった~と耽る。

思えばチケットを手に入れることができたのは本当に幸運だった。

先行で外れてしまったものの、譲りますツイートやチケット売買のサイトを見たりしていたけれど、そこから買う気にはならなかった。

悪あがきはせずにリセールがあるならそれに賭けようと決めていた。

リセールで手に入った時、ちょうど寝起きだったから夢だと思った。

夢なんかじゃなくてこうして現実に自分の足で名古屋まで来て、ここにいる事実。

生きてて良かったな〜なんて思いながら会場の外観をパシャパシャ撮った。

一眼レフ、持っていけば良かったと少しだけ後悔した笑

 

 

気付いたら外出していた時間は結構経っていて、会場に戻った。

サンダーステージでLA発のVolumesのライブを後ろで座りながら見る。

ライブハウスじゃできないけど、フェスではこういう楽しみ方もできる。

最初は会場のフードコートで少し休みながら音漏れを聴いていた。

すぐ隣にサンダーステージがあるからガッツリ聞こえてくる。

これが面白くて、いい音楽が流れてくると興味が出てくるんだよね。

思わず移動して見てしまった。

サンダーステージだからもちろんまたゴリゴリの轟音だったけど。

海外勢の強さに感服。

いつか必ず本場で聴きたい見たいと思った。

 

ウォーターステージに移動。

FEVER 333のライブが始まろうとしていた。

日本の朝のニュース番組にも出演していたくらいだから、今回のブレアフェス海外勢の中ではダントツの知名度で、人もたくさんいた。

先日には大阪、東京と来日に公演もしてたこともありTwitterではその時の動画が出回っていたのが記憶に新しい。

今日はどんなパフォーマンスをするんだろうって気になってた人も多いはず。

SEが鳴り初めてツナギを着た3人のメンバーが登場。

歓声が湧いて「Made An America」が始まる。

めちゃくちゃ盛り上がっていたね。

洋楽を普段聴かないであろう層も聴いたことある!ってくらいの知名度だから盛り上がらないはずがない。

ラップも含まれた音楽は乗りやすくて会場に映るモニターには常に楽しそうな人たちが映っていた。

最初は少し前の方で見てたんだけど、広大なステージを後ろから眺めてみたくなって途中で移動。

MCはもちろん英語で話し出す。

何言ってるのか全部は分からなかったけれど、すぐにわかることもあった。

先日、バスケのスーパースターであるコービーブライアントが事故で亡くなった。

日本人にはあまり馴染みがないかもしれないけれど、海の向こうではそりゃ神様みたいなもん。

自分も高校時代に少しバスケを遊びでやって友達とNBAの試合とかよく見てた。

MCでコービーの死に触れ、背番号である24秒間の黙とうを捧げた。

左手の指を2本、右手の指を4本手立てて24をつくって、手を上げた。

場内には自分と同じようにちらほらと両手の指で24をあげている人たちがいた。

FEVER 333にとって外国であるこの日本で黙とうを捧げてくれたことはすごいことだと思う。

この日本という国で、SNS以外で、コービーにしっかり捧げる時間をくれたFEVER 333には感謝しかない。

このフェスに来れなかったらそんな機会は訪れなかっただろう。

静かになった場内が再び彼らの音楽で息を吹き返す。

ボーカルがツナギを脱ぎ出したと思ったら声があがる。

背を向けて脱ぐと、その背中には大きなTatto。

モニターにもその一部始終が映し出されていて、思わずおお~って声に漏らすと会場全体でも同じ声が上がった。

まだまだタトゥーには偏見や厳しい世間ではあるけれど、こうして海外のバンドがたくさんの人がいる中で魅了するようなパフォーマンスをしてくれることはとっても大事だと思う。

ドラムの人も上半身を脱いでいたけど、ボーカルとは相反するようにタトゥーは入っていなくて、かっこよすぎる筋肉の肉体美。

同じバンドにいることで多様性という自由を見せられている気がした。

激しい音楽とステージ中を動き回るバンド、その勢いはとうとうステージの両端の柱までいって、左はギターが登り、右はボーカルが登る。

てっぺんまで登った時はもう、落ちないかと冷や冷やしてた。

音楽を楽しむ、というよりあれこそライブを楽しむ。

お客さんよりもライブしている本人たちが一番楽しんでいたと思う。

ライブが終わってもステージの柱から降りてくるギターをみんなが眺めていた笑 

 

少し休んで、次は1日目のサンダーステージのトリのCRYSTAL LAKE

トリともなるとすごい人で、入り口のとこまで人がたくさんいた。

人の波をかき分けて前の方へ行く。

昨年はなんだかんだ見る機会が多かったこのバンド。

本来ならもっと大きいステージでやれるであろうバンドだけど、逆に今この規模で見れることは幸運かもしれない。

ライブが始まって人が暴れまくる。

怖かった~笑

一日の疲れも溜まってもう呆然と見てるしかなかったんだけど、最後の方はやっぱり楽しんだ。

feat,でcoldrainのMasatoさんが出てきてみんなさらに熱狂。

トッパーからこのトリまで轟音を鳴らし続けたサンダーステージ。

まさにサンダーという名の雷鳴の如くって感じでした。

 

1日目最後に控えるのはもちろん主催のcoldrain。

けれど、満身創痍でくたくたになってるので先に荷物を取りに行く。

着替えてリュックを抱えてウォーターステージへ。

するともうすでにライブは始まっていて、ちょうどMCのときだった。

トリということもあってこんなに人いたのかと思うほどの観客。

最後尾のほうで遠くにあるライブを眺めたり、大きいモニターを見たりを繰り返す。

場内の照明にも目を奪われるほど凄まじかった。

MCでは仲間という繋がりを話したり、このフェスという意味を熱く語る。

海外のフェスでは日本のような他ジャンルごちゃまぜ、面識ないバンド同士があまりないこと。

来年はやらないこと、毎年確約されたものに何の意味があるのか。

話しているときの顔つき、ライブしているときの姿がこれまで見たライブとは全然違っていた気がした。

なんていうのかな、ゾーン?笑

スポーツとかである無我の境地的なやつ。

そんな風に見えて、coldrainとしてやってきた時間、日本のラウドロックを背負ってきた時間、まさにこの今という瞬間にすべて凝縮されていた。

思わず拳を握りながらこの瞬間を絶対に見逃してはいけないと思って目に焼き付けていた。

明日もブレアフェスはあるのに、明日もトリを務めるはずなのに、なぜかあの瞬間が到達点だと思った。

それは本人もきっと感じていて、ライブ中にここで終わってもいいくらいのことを言った。

明日なんて考えていなくて、今、ここが全て。

そんな瞬間はかっこいいなんて言葉じゃ収まり切れないけれど、『かっこよかった』。

ライブではfeatでCRYSTAL LAKEからRyoさんが出てきて「MAYDAY

今日のタイムテーブルにはいなくて明日ライブをするSiMからMHAさんが出てきて、「24-7」

MAHさんが出てきたときの会場の湧き方は異常だった。

SiMもまたcoldrainと共に歩んできたことがそこにいた人たち全員に伝わっている。

どのバンドのライブでもそうだけれど、feat曲って最高。

ライブが終わってメンバーがステージから消える。

アンコールではお決まりのような風潮を感じる拍手が起こり、一度ステージに出てくるもそんなのでは嫌だと帰る。

今日はここで終わりかと思ったけれど、本気になった会場にいるみんなが声を出してcoldrainを呼ぶ。

あんなアンコールは滅多に見られないだろうなぁ。

最後の一曲は「The Revelation」で CrossfaithからKoieさん、ヘイスミからも3人出てきて豪華なラストを飾った。

 

全身の力が抜けて気怠くホテルに向かう。

今までにないものを見せつけれられてしまって、なんだか放心状態。

ホテルに戻ってシャワー浴びて着替えてすぐ出る。

1日目は誰とも会わなかったけど1日目から遊びに来てる人たちは多くて、久しぶりの再会や東京でお馴染みの人たちと少し飲んだ。

ライブ後にこうやって誰かと飲めるようになったのも、数年前まで終始1人でいたことを考えると、ライブを通して繋がりが増えたな〜とちょっと心の中でしんみりしていた。

もちろんすごく楽しい時間を過ごせたんだけど、飲んでるときに今日の光景がずっと脳裏にこびりついていた。 

ここが「今のラウドロックの頂点」という思いだけがずっと浮かんでいた。

ホテルに帰ってシャワーも浴びずに倒れ込むように寝た。

 

 

 

 

 

 

 

1日目だけでこんなに書くことになるとは思わなかった笑

気付いたらもう1ヶ月が経つ。

いろいろ思うことはあるけど、この勢いのまま2日目もしっかり書いていく。

本当は一つの記事にまとめようと思ったけど、ここまで書いてすでに1万文字超えてる。

自分で読み返しても学生時代の朝読書並の時間がかかった笑

2日目はそれはそれで奇跡みたいなことがたくさん起こる。

奇跡がたくさんってそれはもう必然なのかもしれない。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

2日目のブログもぜひ、楽しんで読んで頂けたら幸いです。

 

 

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Thanks.

DAIKI

 

 

 

 

 

 

続き

 

久しぶりの本八幡3rd stageでライブがあった。

いろんな事が重なっていろいろありすぎた1日。

全部を書くのはまた時期が来てから書きたい。

今書きたいのは、あの日の続き。

 

ライブハウスに到着して、ライブが始まる前。

楽屋に入って、カメラを回した。

壁一面にはたくさんのバンドのパスが貼ってあった。

 

 

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「あった。」

 

そこにはたった一回だけ見たバンドの名前。

あの頃、見てる側だった。

今も見てる側ではある、けれど違う視点から今を見れている。

ステージに立っている証明を見ることは誰でもできるけど、裏で確実に生きていたんだな、という証を見れたことはちょっと嬉しかった。

ライブ前日にふと思い出して、ブログを書いたことはやっぱり何か意味があったんだな、と思えた。

 

ライブ終わりに物販後ろのベンチスペース。

 

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STANDZというバンド名になる前のバンド名のステッカーが貼ってあった。

いつ貼ったのかは知らないけれど、自分が高校生の時にここに来た時にあったらそれはそれですれ違いみたいでおもしろいよね。

 

STANDZのステッカーも、もちろん作ってあるけれどどこにも貼っていない。

それもある意味、一種の証明なんだろうなぁ。

 

少しだけ感傷に浸る日だったけどやばいバンドがいたし、STANDZのライブもいつもよりニヤニヤしながら見れた気がする。

こんなことあるんだ〜って、ここ数年は巡り合わせというものに毎回驚かされている。

今年はどんなことが起こるのか、起こしにいくのか。

楽しみでしょうがない。

 

 

 

 

たまには短い文もあり。

 

 

 

Thanks.

DAIKI

明日は本八幡3rd stageでライブ

 

 

 

 

 

 

新年明けて二発目のSTANDZのライブは千葉の本八幡3rd stageでライブです!

サードでのライブはONE ON ONEのツアーファイナルぶり?だと思う。

そして自分がSTANDZのライブを観たのが3回目の場所。

サードにちなんで3回目。

サードと言えばやっぱりELLEGARDENが出た場所。

 

明日はサードでライブかぁとふと今日思ったときに色々思い出したことがある。

初めてサードに行ったのは高校生のときにバイト先の先輩がやってるバンドを見に来てと言われたとき。

学校の友達を連れて、制服で行って、場所が分からなくて駅前の交番に聞いた。

「君たち、危ないことはないよね?」と聞いた交番の警察官に言われた。

笑顔で「大丈夫です!」と元気よく答えたのを覚えている。

ライブハウスというのはやっぱりそういう場所に見られてしまうのかなぁと、いまさらながら思う。

まぁ、警察官の人の年代から考えるとそういうもんなのかな。

 

二回目のサードは高校卒業した後の春休み。

文化祭で有志でバンドをやった友達が初めてライブハウスでやるから、と誘われた。

今度は迷わず辿り着く。

と言っても、迷うほどの距離でもないし、比較的に駅からめちゃくちゃ行きやすいところだと思う笑

ライブハウスの中には同級生たちがちらほらいて、まあまあ人は集まっていたと思う。

友達のバンドを見て盛り上がって、バーカンでドリンクチケットを交換してジュースを飲む。

軽音部が無かった高校だったから、みんなにとっては非日常そのものだった。

そして、トリを務めるバンドが出てきた。

そのときのたった一回しか見てないバンドだけれど、名前を憶えている。

 

「峨樹丸」というバンド。

たった一回しか見てないのに覚えている。

それはあの日、一番輝いてたからかもしれない。

高校生だらけのバンドの中、音がすごくしっかりしていて明らかにレベルが違った。

彼らがステージに立って音楽をやっている姿は、初めて見るのにすごくかっこよくて、18歳になったばかりの自分にはとても大人に見えた。

ライブでは何を言ってたか、までは覚えていないけれどものすごく熱いメッセージを届けてくれていた気がするんだ。

 

そんなことをふと今日思い出して、なんとなくTwitterエゴサした。

そしたらバンドアカウントが出てきたけど、2014年で更新が止まっている。

あの本八幡3rd stageで解散ライブをしていた。

2014年で更新が止まっていたから、思わず自分がいたあの日のライブのツイートもあるのかな、と指で必死にスクロールする。

すると、見知った人のアカウントがリツイートされて載っている。

STANDZのKazuyaさんだった。

繋がってたんかーいって、心の中で突っ込んでしまったけどそのつぶやきの内容はちょっと悲惨だった。

峨樹丸のメンバーの1人が行方不明になってみんなで探している。

そんな事実は全く知らなかったから、正直驚いた。

STANDZももう歴が長くて、本八幡でよくやっていた話を聞くから繋がっていても何もおかしな話じゃないよな。

そして、呟きからサードで何回もライブをしていたこと、拠点にしていたことを知った。

いまさら知っても意味ないことかもしれないけれど、確かにあの場所で、あの場所が拠点で、あの場所で生きて、あの場所で死んでいったんだなと少し寂しくなった。

 

思い出したのはバンドだけじゃなくて、ライブをしてた友達のことだったり、一緒にライブを見た友達だったり。

あの非日常を一緒に共有した友達と、今では誰一人連絡を取っていない。

同じようにツイッターエゴサしたら出てくる。

高校生の時に使っていた自分のアカウントはもう消してしまって無いけれど、アカウントのユーザー名を検索すると自分に対するリプライ、相手が自分に送ってきた言葉だけが見れる。

 少しだけ、その友達の呟きを見るとバンドを辞めて就職した人、結婚して子どもができて家庭を持った人、浪人して未だに学生やっている人、みんなそれぞれの道を歩んでいる。

そんな人たちに高校生のあの頃みたいに声をかけて、ライブを見に来てよって言えたらいいんだけどそんな勇気がまだ自分には無いな、と少し苦い思い。

学校を卒業しても仲良くできたはずのに、色々こじれて、全て捨ててここに来たからいまさら連絡を取ったって、と思う自分がいる。

 

思考が過去のことから今に戻ってくる。

2018年にツアファイで出てたバンド、SETTLE ONにArea81、セベカラはもう解散してしまったけれど、あの日久しぶりにサードに行ってロックバンドのライブを見れた。

そして2020年になって2018年から2年が経った。

もう2年なのか、まだ2年なのか、言葉として使うべきなのがどちらなのかは決められないけど、こうしてまたライブを見れる日がやってくるというのはとても素晴らしいことなんだなと思う。

 

自分がSTANDZに出会えたのは2018年だけれど、実はものすごく近いところにいたんだって思わされることが多々ある。

目を向けたり、一つの場所に行ってみたり、些細なきっかけでいろんなことに触れられる。

ライブハウスは全国にたくさんあるし、昔より数は減ってしまったかもしれないけれど、少なからずこんな自分でもその場にいたことで経験できたドラマもある。

自分が見ていなかった時代のライブを見れていた人がいるのも事実。

そういう人たちが退いて、また違う新しい誰かがライブに出会って、というのも必然だと思う。

でも、音楽が好きならそこに居続ける選択をすることはかっこいいと思うし、ふとしたときに帰ってくるのも良いことだ。

自分が元居た場所に帰ってくる、って最初は気恥ずかしいと思うけれどそこに行ってしまえば何とかなることが多い。

あの頃と何ら変わらなくて来てよかったなと感じることもあれば、違和感しかなくて即その場から去ることもある。

最初はなんだよクソって思うんだけど、自分から去る選択を二回目にできたときはもう吹っ切れたときなんだなって気づいた。

ずっと心残りがするよりある意味すっきりする。

そういうのを確かめるためにも、居場所って大事なんだ~ってつくづく思う。

 

 

書いてて思うけど、文が抽象的すぎるな…

とにかく、ライブを見て変わったな~なんて思うことはずっと見てなかったらそう思うことは当然だと思うし、だからといっていつまでも生きた化石でいるわけにはいかないと思うんだよね。

今が一番最強でいることは当たり前にかっこいんだけど、変わらない強さっていうのもまたかっこいいんだよな。

変わらないってことは化石でいるってこととはまた違う気がする。

初志貫徹ってやつ?

 

脱線したな、ものの見事に。

18歳のあのときに見てたかっこいい大人たちが、今は周りにいるんだってこと。

死んでしまったバンドもこの目で見た。

だからこそ、今頑張って生きているバンドをこれからも見続けたいと思えるんだってことを今回伝えたかったことかな。

そして、ライブハウスの問題とかも今ネットじゃ話題になっているけど、やっぱり居場所がなきゃだめだ。

ライブハウスの運営側が守るのではなくて、バンドもお客さんも守る側になれると思っている。

 

明日のライブはどんな感じになるのかな~

楽しみで仕方がない。

 

 

 「よかったら遊びにおいでよ」

http://standz-official.com/schedule/

 

 

Thanks.

DAIKI

 

 

 

 

 

舐達麻

 

12月19日、新宿BLAZEにて舐達麻のリリパに行ってきました。

 

 

やばかったです。

ただただ凄かった。

 

以上。

 

 

これ以上は言えない。

 

MCとかだけでも綴ろうかと思ったけど、それはライブレポを書けない分、野暮な気がする。

別の記事でMCについてはちょっと載せようと思っている。

 

 

 

 

忘れられない夜になった。

 

 

 

 

 

 

Thanks.

DAIKI

 






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小さな写真展

 

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11月26日の火曜日。

すっかり日が暮れるのも早くなって17時ごろにはもう真っ暗だ。

寒いからANTIHEROの黒のニット帽を深く被り、同じく去年頂いたANTIHEROの黒のプルオーバーパーカーを着る。

その下には今スタッフをやっているバンドのロゴが入った黒のTシャツ。

今年作ったのに着すぎて少しヨレヨレになっている。

けれど、下に着てしまえばわからない。

なんとなく身に纏っていたい。

ジャケットにはNinemicrophonesのスタジャン。

同じく、Nineの紺色のジーンズを履いて右の尻ポケットにはこれまたバンドのロゴが入った黒のバンダナを差し込む。

気合いを入れたかったわけじゃないが、なんとなくそういう格好をしたかった。

それらを身に纏って出かけたかった。

 

家を出ようと、玄関でナイキの黒のスニーカーを履いているとドアが開く。

ちょうど学校から帰ってきた弟くんがそこには立っていた。

「どっか出かけるの?今すごい雨降ってきたよ、ほら雨の音聞いてみ?」

確かに、開いた玄関から聞こえてくる雨の音は結構な量が降っているのがわかるくらいには聞こえた。

またかよ、と思いつつも行ってきますと弟くんに声をかけて傘を持たずに家を出た。

 

家から駅まではそんなに遠くないから少し小走りで駅へ向かう。

その駅まで行く途中で、今日は何を聴こうかなと思いながら歩く。

だいたい頭の中に音楽が流れてくる、脳内再生ってやつだ。

もう何度聴いたかはわからないその音楽が、当たり前のように再生された。

駅に着いて電車に乗り込んでからイヤホンを耳につける。

車内の騒音が完全に聞こえなくなり、音楽が聴こえる。

そのまま揺られて渋谷に辿り着いた。

 

目的地に向かうためにGoogleマップで調べる。

結構歩くなぁと思いながら歩くこと10分。

やっとそこに辿り着いた。

CHROME TOKYO HUBというお店。

下調べなんか全然しなかったからここがアパレルのお店だとは思わなかった。

HUBなんて名前もついているし、お酒が飲める場所なのかなと思っていた。

全然違った。

どうやら機能性の高いメッセンジャーバッグを主軸としたお店らしい。

今じゃ便利でリュックを使っているけれど、元々はメッセンジャーバッグ派だった自分にとってはちょっとワクワクするようなお店だった。

いつからかリュックばかりが流行りだして、その波に乗るのが嫌で学生の頃からメッセンジャーバッグを使い続けた。

そんなある日、Kjさんが降谷建志名義で始めたソロプロジェクトでStairwayというMVを出した。

そこにはバックパッカーとなったKjさんがいて、メッセンジャーバッグを使っていた。

ほれみろ、時代はメッセンジャーじゃねえか!って1人で盛り上がったのを覚えている。

こんな所にそういう思いを書き出さないと、本当に1人で消化しているだけになるから、笑

店内を回っていたらANTIHEROのロゴが目に入った。

どうやらコラボしていたらしい。

着てきてやっぱり正解だった。 

 

そんな話はさておき。

このお店で今日は写真展が開かれていた。

11月22日から26日まで。

そう、今日が最終日。

数日間開催されていたにも関わらず、ライブがあったり仕事だったりと最終日しか来ることができなかった。

それはそれで後に、良いことに繋がる。

清水義文さんによるポートレートの写真展がそこで行われていた。

 

前に少しブログで書いたことのある人。

 

musicdk.hatenablog.com

 

まさかだったね。

この記事を書いた2週間後くらいかな?

写真展やりますって発表があった。

こういう運の強さは持っていると思う。

強さっていうか惹き?

外出するとだいたい雨だけど。

それもまた身に染みてきて嫌いではなくなっている、腐れ縁みたいな感じ。

そして、これはまた別の話になるんだけれど、フォトのブログを書いた日に清水さんがインスタで投稿した内容にバスキアという単語を見かける。

それの1週間前に左ききのエレンという漫画を読み始めた。

そこで出てきたのがバスキア

そして俺は11月の18日にバスキア展を見に行く。

別に意識も何もしてなかったのだけど、いくつかある糸がうまいように絡まって繋がった。

バスキア展に行った時のこともまたブログに書こうと思っている。

 

話をもう一度戻す。

こじんまりしたお店はガラス越しに店内を覗けるようになっていた。

大きいガラスに写真がいくつか並べてある。

紛れもなく清水さんの写真だった。

お店に入り、店内を見て回って、写真を見る。

何十枚、何百枚とたくさんの写真が飾ってあるわけでなく、お店の入り口に展開されているだけ。

それでも写真を見に来ている人たちがちらほらいた。

自分もゆっくりと、ひとつずつ、見て回った。

白黒の写真のポートレート

写真を見て、かっこいいなぁと思い、一体この写真は誰が撮ったんだろう?と初めて写真の裏側が気になった存在の人。

そんな人の写真展を時間をかけて見た。

写真の横には清水さんの経歴が書かれてあった。

24歳で渡米。

俺も来月で24歳だ。

もしかしたらここが分岐点なのかもしれない。

並んである写真の真ん中には、アルファベット1文字の人がいた。

じっと眺めていると、男の人が声を掛けてきた。

 

「Kくんっぽいすね」

 

こんにちはの挨拶を交わしたあとの言葉がこれだった。

その男の人が紛れもなく、俺が写真を見てすげえなと思った人。

清水さんだった。

自分の格好を見て、そう言った清水さんに対して

「前にも誰かに言われたことがあります」

と俺は答えた。

一年前の春、大阪で。

格好を寄せているからかな?

身長が小さいからかな?笑

そう言われると嬉しい気もするが、俺はKさんじゃない笑

 

Kさんが写っている写真を指して、この時のKさんっていくつくらいですか?と聞いた。

すると、いつだったかなぁとすごく曖昧な返事が返ってきた。

きっと年齢なんて関係ないのだろう笑

そこから清水さんと立ち話をした。

写真展が開催されている期間、在廊しますと言ったのは今日の最終日だけだった。

最終日にしか行けない自分にとってはこれまた嬉しい出来事だった。

 

Kくんと初めてあった時、めちゃくちゃいかついサングラスしてたんだよね。

友達の紹介で会って、家で飲んでたら友達が先に帰っちゃって。

初対面で2人きりになったと清水さんは話す。

すごく優しいやつで、バファリンみてえなやつだよ。

他人が抱えているもの、全部自分が背負い込んじゃう。

Kくんがきっかけでフォトグラファーになった。

俺のきっかけの人。

そう話してくれた。

自分も今、写真を撮ってます。

バンドのスタッフやって今年から撮り始めこと。

その出会いは紛れもなくPTPとKさんであること。

渋谷に来てKさんを知る人と出会い、話を聞いたこと。

ある意味、今の写真を撮っている状況はKさんがきっかけだから俺もおんなじです笑

って言うとじゃあライバルじゃん!って目を輝かせながら言われた。

撮り始めた時期も関係ないって言ってくれた。

そして、Kくんは渋谷のどこにでもいたから色んな人から話聞けるよって笑

 

ライブ写真も撮るけど、本来はポートレートなんだ。

俺がやりたいのはこっちなんだ。

ほんとはもっと写真を置きたかったけど、スペースの問題でこれだけしか置けなかった。

もっとKくんの写真を置いても良かったけど、それだと湿っぽくなっちゃうからね笑

白黒写真で納められた人物はどれも素敵に見えた。

Kさんの話を聞けたことも嬉しかったけど、清水さんが撮る写真談義みたいなことも嬉しかった。

本当ならもっとたくさんお話を聞きたかったけど、それはまだ先のことだ。

今は、写真を生でこの眼で見れた、という現実がとても大切。

 

とても気さくな人で話しやすい人だった。

 

最後に握手をして、写真撮ってもいいですか?と逆に言われて撮った。

自分のスマホにも保存すれば良かったなぁ笑

 

写真展なんて行ったことがない自分が、またひとつの道を知った。

写真を見て、何を思う?

ただ写っているものを見て、感動するだけじゃつまらない。

すごい、かっこいい、綺麗、可愛い、美味しそう。

どれも正解の感想かもしれないが、もっと奥深くまで入り込んでも面白いのかも。

自分も撮る側になったことから、この眼で見た景色や人を撮りたいとより一層強く思った。

思っているだけじゃ意味ないから、撮る。

 

雨は止んでいた。

帰りはSTANDZの音楽を聴いて帰った。

今信じているもの、撮りたいもの。

昔と今で変わっていく。

変えてはならないもののために変わる。

 

 

 

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Thanks.

DAIKI

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の一文は俺の言葉じゃないよ笑

これからをお楽しみに。

 

 

その日の夜、清水さんがインスタライブで何度もありがとうございましたって言っていた。

PTPをかけながら車を運転していた。

この声が、俺のきっかけになった人の声だよ。

流れてくるPTPを聴きながら言った。

遥か遠くの人だと思っていた。

スタートを切ったばかりのような、そんな感じがして俺も頑張らなくてはと思った。

 寄せ書きに、一言。

ありがとうございます、とだけ書いた。

 

 


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Dragon Ash THE SEVENS in KAWASAKI

 

2019年もあと数日で終わり。

12月27日の今日はZeppDragon Ashのツアーファイナル。

残念ながら職場の忘年会で行けないのが悔しい。

今年はいろんなことがあったバンドだけに、見たかったなぁ。

思えばこのツアーも5人でやったり、7人でやったりと試行錯誤だったと思う。

5人のツアーは一回も観に行けなかった。

唯一ツアーで観に行けたのは11月21日の7人でやった川崎クラブチッタだけ。

もう一ヶ月以上経ってしまったけど、観終わった後にメモったノートを見返しながら、あの日を綴っていく。

 

 

 

11月18日

KenKenさんがDragon Ashのサポート終了を発表した。

裁判も終わって、活動を始めても良い頃合い。

21日から始まるTHE SEVENSでは復帰して、一発目のライブになると勝手に思い込んでいた。

でも、現実はそう簡単にはいかなくて、サポート終了を知った余韻のまま21日のライブを迎えることになった。

多分、これはみんなそうだったと思う。

 

21日当日。

いつものように夜勤明けで家に帰ってきて、寝ずにそのままシャワーを浴びて着替えて、荷物を持ち、チケットを2枚持って家を出た。

誰かとライブに行くのはいつぶりだろう?

そう思いながら、一緒に行く人と合流して富士そばに立ち寄った。

Dragon Ashのライブ観るの、8年ぶりなんですよね」

そう言いながら、蕎麦を目の前で食べている人。

STANDZのKazuyaさんだった。

なんとなく、 Dragon Ashのライブ観に行きませんか?って誘ったら来てくれた。

動員が大きいバンドのライブを観ているところを見たことがない。

PTPのライブに行きまくってて、確かにライブキッズだった過去があるのは知っている。

YouTubeにあるAIR JAMのPTPのライブ映像にチラッと映り込んでいることも知っている。

けれど、大きいバンドを目の前でライブ観戦してる姿はそういえば見たことがなかったぁと思っていた。

「最後に観たのは馬場さんが亡くなって、KenKenがサポートした一発目のライブだった」と言ってて、それはまたまた奇遇すぎるなと思った。

なぜならKenKenさんがやってきた数々のライブの中でたった一回は逆にすごいと思った。

そして、巡り巡って、PTPで散々目に焼き付けてきたであろうベーシストが、今度はDAでステージに立っている。

ちょうどSTANDZのライブもここ2ヶ月無い状態だったから何かの刺激になれば、と思って誘った。

 

電車を乗り継いで川崎へ。

とりあえずチッタの前まで来るも、物販の列には並ばずにいた。

「ライブってどんな格好したら良いかわからないです」

物販に並んでいる人たちの格好を見て、ライブ初心者のようなことを言うKazuyaさん。

いやいや、俺よりライブを見に行っている回数格段に多い人が何言ってるんですかと突っ込む。

時間が2時間くらい余っていたために、居酒屋へ行ってビールをひたすら飲む。

2人で駄弁りながらおつまみ食って飲む。

いつもはステージに立っている側の人だけど、今日は完全にお客さんとして観る側。

そして8年ぶりの Dragon Ash

やっぱりどこかソワソワして楽しみな感じが伝わってきた。

俺も俺で、KenKenさんが抜けた発表直後のライブとあって、DAがどんな風にステージに立って、何を示してくれるのか気になった。

 

気付いたら開演時間がすぐそこまで迫っていた。

チケットを引き換えて、ラババンをもらう。

ラババンが貰えることを知らなかったので、ちょっとテンション上がった。

二階にあるコインロッカーで着替える。

Kazuyaさんがバンダナを頭に巻き出して、なぜか俺がさらにテンション上がった。

さっきどんな格好したら良いか…なんて言ってた人が笑

武士の人斬りの血は覚えている、みたいになってるやんと心の中で突っ込んだ。

ステージに立っている人が、ライブキッズになる瞬間というのかな。

PTPがまだステージに立っていた頃のKazuyaさんはきっとこんな感じだったのかもしれない、今じゃ立場が違うから全く対等でもなんでも無いけれど、このライブを観るという瞬間だけは唯一対等になれた気がした。

今じゃライブキッズなんて馬鹿にされるような言葉になっているけど、俺が高校生の頃の2010年代初期とか今のディッキーズを履いているような人たちとは何かが違ったんだろうなぁ、と思う。

別にディッキーズをDisってるわけでは無い。

俺だってNineとコラボしてるディッキーズがお気に入りで履くし。

 

散々ビールを飲んだのでバーカンでスミノフを頼んで乾杯して中へ入る。

開演時間だったこともあって外まで人がいた。

飲み終わった瓶を捨てに一回外へ出て、戻ると音楽が始まっていた。

バンダナを巻いた人はいなくなってて、ライブ終わりまで俺がその人を見かけることはなかった。

 

一発目。

Viva La Revolutionの変化球が飛んできた。

歓声が上がって、ライブが始まる。

目の前に広がる景色は、やっぱりライブは最高だなと思わせるもの。

どんなことがあっても音楽を止めないで続けてきた証をライブという形でしっかり見せてくれる。

そんなDAを大好きな人たちが、一斉に声を上げて楽しんでる姿はやっぱり良いもんだよね。

 

二発目。

Run tu the Sun

この曲もまたまたさらにしっかりと意味を持つ曲になったんじゃないかな。

音楽というか、曲って面白いもので、その時作った曲が勝手に進化というか成長したりする。

前にONE OK ROCKのライブに行った時にWherever you areの曲紹介で俺たちの知らないところで曲が成長したと言っていた。

CMに使われたことで多くの人に聴いてもらえたり。

曲が持つ意味が変わったりする。

DAのこの曲もきっと作った時の気持ちと、それにさらに上乗せするくらいの気持ちが乗った曲になったんだな、とライブを観て聴いて思った。

言葉で語らずに、音楽で、走らせてくれってカッコ良すぎやしませんか?

あの時思ったのは、本当に、力がこもっていた。

 

三発目。

Fly Over

新曲がかき消される、というピンチを助けてくれたT$UYO$HIさんには感謝しかない。

配信されて速攻ダウンロードしたのに、数日後に消されてしまって本当に悲しかった。

かっこいい曲だっただけにね。

それがFeat.verで帰ってくるもんだから本当に嬉しかったよ。

ライブでこれを楽しみにしてた人も多かったと思う。

このツアーが成り立っているのは紛れもなくこの曲が証明していると思う。

盛り上がり方が半端なかったね。

楽しかった。

 

四発目。

For divers area

ここら辺から記憶ないっす。

非常に非常に楽しかったのは覚えている。

ただその場を楽しむことに全力を注ぎすぎて、記憶を飛ばした。

夜勤明けで体は疲れているというのに、お酒をガッツリ飲んで、暴れている。

そりゃ記憶も飛ぶわな。

体もたくさん飛んでました。

 

五発目。

Sunset Beach

MCを挟むことなく、次々と曲が始まって、それだけで全てを物語っていた気がする。

俺らは音楽をやりに来たんだぞ、ライブだぞって。

汗だくの体を少しクールダウン。

緩急つけてセットリストを組んでくれて本当に良かった。

多分間違いなく倒れる。

フェスとかだとガンガン系のセトリだけどワンマンだからこそ。

 

六発目。

Ode to joy

これはぶち上がったね。

MVでPay money To my Pain Foreverのウインドパーカー着てるし、なんならそのPTPメンバーが今DAでベース弾いて目の前にいるんだもんな笑

一体何が起こっているんだ状態。

そして何より、PTPのおかげで出会えたKazuyaさんをこの場に連れてきて、この景色を見せれたことが何よりも嬉しかった。

 

七発目。

光の街

こないだ押入れを整理したら、光の街のポスターが出てきた。

そこにはKenKenさんがしっかり写っていて、家で1人しんみりしてしまった。

ライブ中も複雑な気持ちを抱いていた人が多かったと思う。

それでも曲のタイトルにあるように、光を感じる音楽をDAがやってくれたことに感謝だ。

口ずさみながら拳を空に突き上げてライブを食い入るように観た。

 

八発目。

Dialog

まさか新曲がくるとは思わなかった。

新曲が始まる前に少しだけMCがあった。

俺の頭と耳に録音機能があれば良いのに、って本気で思った。

話を聞きながらやっぱりDAはかっこいいな、と思いつつ、俺はあとでこの話を覚えていられないだろうなと思った。

案の定、覚えていない。

一瞬を生きるのはいつだって大変だ。

あとの話だけど、Kazuyaさんもおお!これだ!って思ったことがライブ中にあってメモろうとしたらポケットに入ってるメモがなかった、としょげていた。

ライブで着替えちゃったからね、仕方ないっすね笑

この曲はもう一度聴きたい。

真剣な目でDialogを歌っていたKjさんの姿だけははっきり覚えている。

今だからこそ、新曲という形で示してくれた。

今日のツアファイで多分やるだろう。

良いなぁ、聴きたいなぁ。

音源になるかどうかはわからないけれど、楽しみにしてます。

 

九発目。

Beautiful

再び、記憶がない。

ただ声を出しておーえーおーえーおって声出してた。

音楽を全身に浴びている感じ。

あの日を思い出すように自分でプレイリスト作って聴きながら書いているんだけど、これめちゃくちゃリリックが良いよね。

戻りてえな笑

 

十発目

Let yourself go,Let myself go

これを聴けたの嬉しかったなぁ。

Kjさんのラップがやっぱり好きで、カッコいんだよな。

ライブレポと言うよりセットリストの曲紹介みたいになってきてる。

ハリーポッターに出てくる、記憶が見れる魔法使いたいですね。

あの頭から白い糸を抜き出すやつ。

DA全く関係ねえ。

 

十一発目。

Mix it up

再び箱に熱気が宿る。

アップテンポな曲だけにみんな思い思いに体を動かしていた。

気づいたら自分もだいぶ前の方にいて、飛んだり跳ねたり楽しんでいた。

俺よりも遥かに年上の人がこの曲に乗っていて、音楽ってすごいなあと思った。

T$UYO$HIさんのベースはなんだか馬場さんを感じられるベース音な気がした。

と言っても、俺は生で馬場さんのライブを見れなかったから、今生きていたらこんな感じなのかなと思った。

 

十二発目。

Rocket Dive

これが聴きたかった。

カバーソングをやるようになってどれくらい経っただろう?

思えばライブに行けてもこの曲を聴くことは一度もなかった。

初めてライブで聴けてイントロでぶち上がり。

まさにロケットのように飛んでる人がたくさんいたな〜笑

 

十三発目。

百合の咲く場所で

何回もライブで聴いているはずなのに、このイントロの始まりはとてもワクワクする。

もうだいぶ体はフラフラだけど奥底から込み上げてくる想いが音楽によって昇華されていく。

サビでは大の大人たちがこれでもかってくらいに暴れてる。

みんな元気だなぁ笑

 

十四発目。

Aim High

この曲が来るとは思わなかった〜!って人は多いと思う。

20年以上続いてきたバンドだから曲数も多い。

定番の曲はもちろん盛り上がるけど、この何が来るか分からない、そしてわかった時のざわつき。

あの瞬間を味わえるのはまさにライブの醍醐味だと思う。

そして驚きなのがFIVESから続いてるツアーでもたくさんの曲数があったにもかかわらず、T$UYO$HIさんが全部弾いてくれたのが嬉しかったし、凄すぎた。

覚悟が決まってる感じがヒシヒシと伝わる。

 

十五発目。

JUMP

新旧織り交ぜてのセットリストに興奮が続く会場。

やべえ、ジャンプしなきゃいけないやつだ。

ライブで1番疲れるのがジャンプだと思ってる。

あんまり好きじゃなくてジャンプをしてる人たちを見てる方が好きだ。

でも、この曲は例外。

サビ前で歌うんだ、so Let's jump

こんなん歌われたら飛ぶよね笑

無理無理、飛ばない方が無理。

こんなにジャンプが楽しい曲は他にないと思う。

会場にいる人たちが一斉にジャンプする光景をステージから見るのはきっと最高の景色なんだろうな、とステージに立っている人の顔を見て感じる。

 

十六発目。

Fantasista

ここで飛ばなきゃいつ飛ぶんだ、ばりにみんな飛ぶ。

毎回毎回ライブでやるのにこの曲はずっと最高のままだ。

スゴすぎる。

 

十七発目。

Lily

泣いていた。

拳を突き上げてボロボロ泣いてる人がいた。

そうだよなぁ、って感情移入してしまうくらい。

今日のセットリストには外せない曲だと思う。

言ってみれば節目のライブになるのかもしれない。

歌詞は全て頭に入っている。

全力でみんな歌っていた。

愛が溢れてるなぁってあの場にいた人ならわかる。

 

十八発目。

Time of your life 

この曲がきてしまったか〜!ばりに、みんな泣き出したんじゃないかな。

今日のライブがいつもと同じなんだけど、いつもと違う感じ。

音楽は鳴り止まないのが全ての証明であり、答えである。

親愛なる人へ、誰もが思い浮かべる。

ありがとうって気持ちが必ず心の中にあったはず。

あれが野外だったら間違いなく持っていたジッポライターに火をつけて空へかかげていると思う。

 

アンコール前の曲はこれで全て終了してしまった。

MCが少なくて、本当にライブをずっとしている感じだった。

それでも、途中であったT$UYO$HIさんのMCが強く印象に残っている。

「これが“今の”DragonAshです」

この一言は、凄かった。

言葉の重みとはこのことだろう。

思わず拳を握った。

他にも、Kjさんがメンバー紹介でT$UYO$HIさんを呼んだ時。

「The BONEZ / Pay money to my PainからT$UYO$HI」

泣きそうになった。

ライブハウスでPTPの名前がでること。

そしてそのメンバーが今目の前で立っていること。

そして、今日は、PTPを大好きだった人がここにいる。

俺が連れてきた人にPTPって言葉を生で聞いてもらった、その事実が嬉しかった。

これはなんて表現したらいいんだろうなぁ笑

 

アンコールではgolden lifeからIceman、そしてcurtain callの3曲で終わった。

アンコールが始まる前に、完全にガス欠になった俺はバーカンでコーラを頼んで外と中を通じるドアの真ん中で座って朽ち果てた。

1枚の分厚いドアを挟んで聴こえてくるアンコールの曲たちと、MC。

今日は来てよかったな。

 

Curtain callが流れてる間に先にコインロッカーで着替えて、会場出口に向かった。

いつものようにビラ配りしていいですか、の許可を取ろうとした。

けれど今日は許可が降りなくて、仕方ないか、と思いつつ先に外に出て会場から出てくる人達を眺めた。

みんな色々吹っ切れたように清々しい顔してたな笑

そして、待ち人来る。

 

バンダナを頭に巻いた人がこちらに歩いてくる。

そして、開口一番。

「ダイキが飛んで落ちるとこ見たよ」

 

う・る・さ・い!笑

 

めっちゃ恥ずかしかったです

あの日、何回か飛んだけど唯一1回だけ落ちたんですよね。

そのたった1回を見られてたのが悔しいな…

まあ何はともあれ8年ぶりのDragonAshをこの人に提供できてよかったなと思いました。

 

今日はツアーファイナルで、また覚悟が見れる日だと思う。

行きたかったなー笑

ぜひ、みなさん楽しんできてください。

 

 

 

 

 

 

Thanks.

DAIKI

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただベースを弾いている人

 

去年の12月のはじめ。

新宿でのライブが終わって渋谷に行って打ち上げをした。

いつものお店でみんな集まってテキトーに酒を飲む。

そこには大好きなロックバンドのベーシストが他の人たちと一緒に同じようにお酒を楽しんでいた。

それまでステージの上に立っていて雲の上のような存在だったのに、同じ空間で同じように、ステージ上の高さの上下も関係なしに座ってお酒を飲んでいる姿に、変な感覚を覚えた。

親近感とか、距離感とかではなくて、あぁそっか。俺らと同じ人間なんだって感じ。

 

その人がそこにいたからって、握手を求めたり写真を撮らせてもらったりすることはなかった。

そこにいた人たちはただ仲間たちと飲みに来ているだけであって、それ以上もそれ以下もなかった。

 

その日、新宿のライブで出ていたバンドの1人がベースを取り出してちょっと弾きだした。

お酒があって楽器があればなんとなく取り出して触りたくなるのはバンドマンの性なのかもしれない笑

アンプには繋いでいないから、スラップしてもベシベシと乾いた音が鳴る。

他のバンドの人も参加してきてベースが増える。

すると、離れていたとこに座っていたあの人が立ち上がり、こちらに近づいてきた。

ちょっと貸して〜って感じで。

慣れた手つきでベースを弾く。

おお〜!と周りから声が上がる。

あの曲ってどうやるんですか?とベースの持ち主が言うと、その場でその曲のフレーズを弾いてくれた。

おお〜!と再び声が上がる。

それを見て、ただのベース好きな人だって思った。

同じ人間でベースをずっと愛してやってきた人の姿がそこにあった。

 

バンドマンは神じゃない。

ヒーローでもない。

確かに、ステージに立っているときは自分にとってのヒーローでいて欲しい。

でも、ステージから降りたら同じただの人なんだよな。

 

報道があって、公式から発表があったときに多くの人が悲しみ怒り、落胆した。

人間が抱く感情だから何を思っても自由なんだけど、それを言葉にして投げつける人がとても多かった。

昔も今も、言葉は変わらないけど現代では言葉が可視化するようになった。

その言葉たちは、さぞや狂気のナイフになったに違いないと思う。

 

人には見えないところがあって当然。

良いところも悪いところも。

自分のしたことは返ってくる。

いや、帰ってくる。

言葉も行いも帰ってくると思う。

だからこそ、おかえりって言える場所がないのは悲しすぎる。

その場所はどこだったのか。

それは周りの人が用意するのか、自分で選ぶのか。

難しいね。

それでも現実は進んでいくから、今を受け入れて進んでいる船に乗るしかない。

 

11月21日、自分が望んでいた結果ではなくなってしまったけど。

今日、Dragon Ashのライブを見てくるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

Thanks.

DAIKI