音のある場所

今日もお疲れちゃん

THANK SiM

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"brothers and sisters! finally, the wait is over 

 this is the dawn, this is the calm before the storm

 are you ready?"

 

”兄弟、姉妹たちよ 待ちわびた時が来たんだ

 これは夜明け 嵐の前の静けさだ

 準備はできているか?”

 

 

 

久しぶりにタワレコに行ってCDを買った。

買わなきゃいけない、手に入れなきゃいけない、と衝動に駆られた。

6月15日の深夜、YouTubeにアップされたSiMの新しいMVを見た。

見終わった後に明日CDを買いに行こうと決めた。

自分でもなんでだかはよくわからない。

ただ、MVに載っている日本語訳のリリックがたまらなく心を刺激してきたんだ。

ものごころついた時から父親がいなかったからかな?

高校生のころ、死ぬほどハマっていたバンドがこんな曲を出すようになったからかな?

とにかく、『今』のSiMのアルバムを手に入れないとダメな気がしたんだ。

 

買ったあとにすぐには聴かず、サブスクでSiMの1st アルバムから通して聴いた。

まるでマンガの新刊が出たらそのマンガを1から読み直しをするのと同じように。

1日中、SiMだけを聴いたのは一体いつぶりだっただろう。

 

 

 

昔話。

自分がSiMに出会った時。

2012年の高校2年生の春が過ぎ去った頃。

席替えをしたときに近くにいた女の子のクラスメートと仲良くなった。

好きな音楽の話になって、ワンオクやUVERにハマっていた自分がロック好きだよと話すとSiMってバンドがかっこいいよって教えてくれた。

シム?って思ってその日、家帰ってYouTubeで検索する。

出てきたのはKiLLiNG MEだった。

 

特徴的なイントロから

”がああああああああああ”

 

!?

かっけえええ、なんだこれ、やべえええ!

それが最初の出会い。

教えてくれた女の子の友達がこれまたすごくおっとりしていて、そんな激しい音楽を聴くようなタイプに見えなかったから余計に驚いた。

翌日にその子に興奮しながら話しかけたの今でも覚えている。

そんな俺の反応が嬉しかったのか、CDを2枚持ってきてくれた。

『SEEDS OF HOPE』と『LiFE and DEATH』

 

その日から通学の電車の中で聴くのはSiM一色だった。

知ってる人はわかると思うけど、朝の西船橋から武蔵野線東京行き電車は乗車率120%

夢の国ディズニーランドに行ける電車でもある。

舞浜の一歩手前、浦安で降りるから朝は夢の国へ行く人と東京方面の社会人たちに揉まれまくった。

あの経験があるからライブのモッシュも平気だったのかもしれない…笑(完全に余談)

 

YouTubeのお気に入りの動画で5番目に登録したのがAmy、次いでJACK. B 、KiLLiNG MEだった。

学校帰りの放課後、いつものメンツでカラオケに行ってSiMを歌う。

まあ、とにかくSiMがめっちゃ好きになったんだ。

 

でも高校生活の間にライブに行くことはなかった。

SiMだけじゃなくて、好きなバンドのライブに行くことはなかった。

苦学生と呼ばれるような生活を送っていて、ほとんど毎日アルバイト。

心の支えはポケットに入れたiPodに繋がっている有線のイヤホンから流れるロックな音楽たち。

SiM、ONE OK ROCK、coldrain、Fear,and Loathing in Las Vegas、SUPER BEAVERRIZE、L'Arc~en~Ciel、GLAYRADWIMPS、BUMP OF CHIKIN、世界の終わり、あと何がいたかな。

あとは海外バンドがちらほら。

今も第一線で活躍しているバンドばかりだね笑

ここに書き出して改めて思ったけどあんだけ好きなPTPに出会わなかったってある意味、奇跡だなと思う。

PTPに出会うのはまた数年後。

 

ライブ映像を見たりしてすげえな〜いつか行ってみたいな〜なんて思っていた。

ちゃんと数年後にライブに行けるのもまた数年後のお話。

 

 さて、話を現代に戻す。

「時を戻そう」

ぺこぱのセリフ、一回使ってみたかったんだよね。

ここ数日、人と会話することすらなくなっている、、、

嫌なご時世になってしまった。

 

そんな日常に飛び込んできたSiMの神盤。

冒頭にも書いた通り、今買わなくちゃと買った。

ジャケットがどんな絵をしているのか、何曲入っているのか、何も知らなくてそもそも発売が延期していることすら知らなかった。

そんな状態だったからジャケットを手にとって裏の絵を見て驚いた。

最初に手にした『LiFE and DEATH』の表紙にそっくりだったからだ。

左足が1本。

なんとなく衝動的に駆られて買ったのは、見えない糸で手繰り寄せられていたからなのかもしれない笑

 

新しいアルバムの解説というか感想を書こうと思ったんだけれど、なんとこのアルバムの初回限定版はMAHさんによる2万字の解説書がついているらしい。

2万字って相当だよ。

ブログを書いてて思うけど1万文字書くのもでも大変。

でも伝えたいことがあるとどんどん言葉が増えていく。

自分が書いたブレアフェス1日目の記事は1万字超えだった気がするから、あれの倍と考えると本当に相当だ。

上にも書いたけれど、何も知らないで買ったから自分がタワレコで買ったのは通常盤だということに気が付く。

フラゲ日にわざわざ買いに行って通常盤って…

無知って怖いな…と改めて思い知りました。

解説書も読んでいないのにこのアルバムを語るのは野暮かもしれない、と思ったのでタワレコオンラインで初回限定盤を注文した。

 

よくよく考えたら今の時代はCD販売開始する時に大体初回限定盤あるよね。

次回から気をつけよう。

なんで今の時代に初回特典がついたりするのか。

それについてちょっと触れながら書いていく。

 

このアルバムを聴くにあたって、SiMの曲を全部聴きたくなってサブスクで探した。

ほとんど解禁されているみたいでアルバムはちゃんと全部聴けた。

SiMをずっと聴いていたわけじゃない。

高校3年生の受験シーズンに『PANDORA』が発売されたけど、そのアルバムをしっかり聴いたのは1〜2年経ったあとだったと思う。

そのあとの曲たちはほとんど知らない。

どんどん有名になっていってライブキッズでSiMを知らない人はいないほど。

若い子たちがライブハウスよりもフェスに行くのが主流になって、カラフルなディッキーズを履いてタオル掲げて写真撮るようになった頃はもう全然聴いてなかった。

その頃あたりにPTPに出会って2015年くらいかな。

ライブが見れなくなる、なんてことがあるんだって知った。

高校生の時に聴いていたバンドたちが、解散もしくは死ぬ、あり得なくはない。

『ライブ』という生のものに足が重かったのを後押ししてくれたのは間違いなくPTPだった。

 

少しずつバンドのライブに行き始めた時、今日はなんかライブないかな〜って今は無きチケットキャンプで当日チケットを探した。

そしたらソールドアウトしてるSiMのZeppTOKYOのチケットが格安で投げ売りされていた。

確かあの時、めちゃくちゃチケット余っていた気がする。

ソールドしてるのになんで?と思ったけどその答えはすぐわかった。

会場に行って中に入ると後ろの方はかなり空いていた。

ライブに来ている子たちといえば自分と同じくらいか、それより下か。

初めて生で見るSiMに興奮したけど知らない曲も多くて、なんだか遠い存在。

初めから近くもないんだけどね笑

それでも高校時代に聴いていた曲たちを生で聴いたときは涙が出るほど嬉しかったし、今日来て良かったと思えた。

 

あんなにかっこいいのになんでチケットが投げ売りされるか。

今の子たちはチケットを取るために友達の名前使ったりして、自分だけの1枚あればいいのにたくさん応募するんだよね。

それが悪いとは言わないけど、譲り先が決まっていたり、本当に行きたい人が行けないことを考えるとマナー的にどうなの?って。

でもその人たちのおかげで、おこぼれみたいに安いチケットが手に入ってライブに行ける自分もいる。

捨てる神あれば拾う神ありって感じかな?

でもやっぱり正規の値段でチケットを手に入れて、チケットに自分の名前が入ってるのを見ると「よっしゃ!楽しむぞ」って心から思える気がする。

 

何もライブに限った話じゃない。

今はCDで稼げないと言われている時代。

だから、CD”のみ”という売り方をするより何か特典をつける。

あれは結果的に原価どうなんだろう?って思うことあるけど、CD”だけ”で売ってた時代の方が圧倒的に稼げていたのは目に見えている。

 

MAHさんが書いているアメーバブログで載せていた話がある。

2011年頃にTwitterで音源貰ってるやつ○ね!ってやつね。

もう昔のことだし今ここに書くのはどうかな?とは思うけど、サブスク時代に突入してもなお、MusicFMで聴いてる人は絶えない。

正規のルートじゃない方法で音楽を聴く。

このことの重大さがわからない、理解できない人たちがまだまだたくさんいる。

今じゃDEAD POPの主催で2万人以上を動員できるバンドのボーカルが、この問題に2011年頃から声を上げているってすごいことだと思う。

 

むしろ、めちゃくちゃ売れている時ではなくてSiMとしてKiLLiNG MEが世に出て勢いをつけている時に上に書いたことをやられると失速しちゃう。

大きな箱を借りるのにも、もちろんお金がかかる。

じゃあそのお金ってどこから出るの?もちろん物販、CDやらだ。

 

こんなこと書いておきながら、自分だってSiMを知ったのはCDを貸してもらったからだ。

まず言いたいのは、
データやCD-Rなんかに勝手にパッケージするのはやめてくれってこと。
貸し借りするならせめてちゃんとしたCDで貸してあげて。

そして、売物をタダで手に入れるってことを当り前だと思わないでくれってこと。
無料配布音源ならOKです。
でも、俺らは音楽に対価をつけて提供しています。
その意味を、考えてみて下さい。"

MAHさんが書いていたことを抜粋。

自分の場合は、友達がちゃんとした”CD”で貸してくれた。

ジャケット、歌詞カード、全部ちゃんとしていた。

だから今作のアルバムの裏ジャケットにも興奮したんだ。

あの時にちゃんとしたCDを友達が貸してくれたから。

 

でも自分は、高校生の時に貸してくれたあとにSiMに対価を払ったかというとそうじゃない。

ライブにも行かなかったし、次のアルバムも買わなかった。

正確には行けなかったし、買えなかった。けど、それは言い訳でしかない。

そんな自分の考えを変えてくれたのが”Pay money To my Pain”という言葉。

MAHさんがWeigt of my prideをカバーしたライブをYouTubeで見て、SiMのライブに行きてえってまた思えた。

 

還元は少ないかもしれないけれど、サブスクでSiMを聴くことはしっかり繋がっている。

今回、自分はCDを2枚買うことになってしまったけど、それは今までを考える良いきっかけになった。

罰として2枚買えよ?って言われてるみたいだ笑

コロナのせいでツアーも全部吹っ飛んだ。

でもコロナがあったからこのタイミングでこのCDを手にするタイミングにも出会えた。

全部に言えることだけど”コロナのせい”ばかりの世の中だけど、”コロナのおかげ”の出来事もある。

今はただただライブハウスが通常通り営業出来て、またロックバンドたちが音を鳴らす日を願うばかり。

 

MAHさんのブログにはたくさんのことが書いてある。

アメーバブログを読むようになったのも、PTPのKさんが書いていたのを読み始めたから。

自分がブログを書くようになったルーツもそう。

そして今やっているSTANDZのバンドスタッフをやるきっかけになったのもブログ。

Vo.Kazuyaさんがブログ書いてくださいって…(STANDZブログ全然書いてないのでそろそろ殺されるかもしれない) 

そして、Kazuyaさんと話してる時によく出るのがこのMAHさんのブログの話。

自分がライブキッズのようにいろんなライブに行ったように、Kazuyaさんも昔はライブキッズのようにたくさん行っていた。

PTPの追っかけをやっていたくらいだ。

だから自分が行けなかった高校生時代とその少し前、自分がロックに入り込んだ歳くらいにKazuyaさんはライブハウスで今のでかいバンドたちを見ていた。

渋谷サイクロンでお客さんが全然いない頃のSiMのライブだったり、PTPの前座で出たcoldrainの話だったり。

Kazuyaさんが話してくれるそんなお話の中で、すげえなぁって思ったものを一つ。

 

2011年のAIR JAM

震災をきっかけに伝説なバンドHi-STANDARDが復活した日。

PTP、BRAHMAN、ホルモン、FACT、 etc…

名だたるメンツが出ているライブにKazuyaさんも行った。

YouTubeに上がっているPTPのThis lifeの映像に、実はライブキッズとしてはしゃぐ彼の姿が映り込んでいる…笑

そんな日の帰り道、MAHさんに会ったそうだ。

話しかけて駅まで一緒に帰ったらしいが、MAHさんはずっと落ち込んだような様子だったらしい。

その日の夜、MAHさんがアメーバブログでAIR JAM2011の出来事を長い文で綴った。

内容は、直接読んだ方が良いと思う。

あとで下にリンク貼っときます。

 

Kazuyaさんはそんな思い綴った文を読んで感動したらしい。

間近でそういうのを見てきてるからこそ、この人もまたブレないんだなと思える。

他にもMAHさんのブログにはバンドマンとして、人として、ステージに立つものとしての思いを結構語っている。

それがどれだけの人に届くかは分からない。

SiMの曲は好きだけど、ライブに行ったことない人、ブログを読んだことない人、それぞれいるけどそこで差別化を図ったりするのはナンセンスだ。

行き着くところは”好き”だけなのにそれ以外に着目しようとする。

自分もSTANDZに出会えたおかげでまだまだ世に出ていない、知られていないであろうバンドをたくさん見ることが出来た。

そこにインディーズバンドをどれだけ知っているかのマウントなんていらない。

こうやってブログを書いて知ってもらう可能性に賭けたりしてる。

それは”好き”だから。

 

余談になってしまうけど、高校生の頃にハイスタが大好きな化学の先生がいた。

化学の授業ではクラス移動で自分は教卓の1番前だった。

ある日、いつものように授業始めるかと思ったら話し出した。

Hi-STANDARDってバンドがいてな…」

化学の授業50分、丸々使ってハイスタについて語り出したんだよね笑

AIR JAM2011というのが開催された、どうしても行きたかった、仕事、家庭、今行くべきなのか。

先生の葛藤と、ハイスタへの愛を真剣に語っていて、ハイスタを知らない人からすると授業潰れてラッキーなんて思っていただろうけど、俺は授業終わってもまだ聞きたかった。

まあ、その先生とは廊下ですれ違うたびに捕まってライブ話を聞かされるようになるんだけど…あの先生は今も元気かな〜ハイスタの新譜出たときめちゃくちゃ喜んだんだろうな〜

なんてたまに思い返す。

行けなかったのに熱い思いを語れるほどのフェス、『AIRJAM』

恐ろしいよね笑

 

だからMAHさんがバンドマンとしてこれでいいのかと葛藤した文を綴るのもわかる気がする。

 

そして今年、SiMの盟友であるcoldrainのフェス『BLARE FES』が開催された。

MAHさんが帰りに落ち込んだ様子でいたように、自分も帰りは結構しんどかった。

自分はステージに立つ側ではないからバンドマンの気持ちを全部は分からないけど、STANDZのスタッフを1年やって、間近で見てきたからこそしんどくなった。

 

壁がデカすぎる

 

時代は流れて、昔から見てきた人たちにとっての”AIR JAM”が、言わば自分たちにとっては”BLARE FES”だったわけだ。

SiMもcoldrainも出てたバンドたちも、自分にとっては先生が熱く語ったハイスタと同じなんだ。

 

AIR JAMで見れなかったバンドたちはたくさんいたけど、今という時代のバンドたちをたくさん見れたのは間違いなくあの日。

1日目のブログは書けたけど、2日目のブログはまだ未完。

でもMAHさんのブログを久しぶりに読んで、しっかり書き終えると決めた。

時間はかかってしまったけれど、それでもいい。

 

先日公開されたMV『BASEBALL BAT』

”今”のSiMを感じられた。

ブレアフェスの裏で撮ったみたいだけど、まさしくあれが今のシーンなんだ。

そしてまた次のシーンが殴り込みにやってくる。

まさしくバットを持って次々と殴り込みにくるよ笑

 

まずはこの状況をしっかり生き抜く 。

どんなバンドも例外なく、ライブがやれる日まで息をし続けなければならない。

こうやって新しいアルバムを出してくれることにただただ感謝を

THANK SiM

 

 

 


SiM – FATHERS (OFFICIAL VIDEO)

 

 

 MAHさんのブログ

 https://ameblo.jp/sim-mah/entry-11022428375.html

 

 

 

 

 

 

 

 

Thanks.

DAIKI

 

 

 

一曲目にちなんで夜明けまでに書き上げようと思ったらこんな時間になってしまった。

今日からまたブログを書き続ける。

次回はサブスクについてorブレア2日目もしくは全然違うやつ。

ここまで読んでくれてありがとうございました。