音のある場所

今日もお疲れちゃん

2018年4月27日 STANDZ LIFE SIZE

STANDZのライブを初めて見た日。

こっから今に繋がる。

今思えばすごく重要な一日だったんだな、と思う。

STANDZのスタッフになる前のお話。

 

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俺は渋谷のライブハウスの前に立っていた。

あるバンドのボーカルに、来てよ、と言われたからだ。


4月27日

一昨日は色々大変だった。

昨日も大変だった。

そして今日。

現実という速いスピードの波に流されて俺は今ここに立っていた。

わけも分からず、まだ半分現実が受け入れてない俺に新しい音楽が突き刺さった。


Kとの出会いを思い出してみよう。

現代らしいネットでの出会い。

街でたまたま歩いて出会うなんてことは今のご時世なかなかない。

みんな下を向いて歩いてる。


そんなことはどうでもいい。


Pay money to my Painという偉大なバンドが好きだった俺は同じようにバンドを好きな人達を片っ端からフォローしていた。

多分、彼もその中の1人にいたのだろう。

 
PTPのボーカルKが亡くなったことをきっかけに作った曲がある、と俺に教えてくれた。

YouTubeに上がってるからみてくれと、すぐ俺は見に行った。

初めて聴いた音楽はなんとも言えない気持ちだった。

一言では表せられない、聴いてる側が勝手に語ってはいけないようなそんな感じがした。


奇しくも、このバンドのボーカルのイニシャルもKだった。


それからちょくちょくそのバンドの音楽を聴くようになった。

そしてとうとうライブを観れる日がやってくる。

知ってから何度かライブをやっていたからその度に行きたいとずっと思っていた。

ちくしょう、休みがねえと思いながらある日タイムライン見てたら次回のライブ予定が載っていた。

すぐさま彼に連絡してチケットの取り置きをしてもらった。


今日観るライブはたくさんのバントが出ている。

主催はもちろん彼のバンド。

5周年企画と書いてあって、5年かすげえなと思った。

元カノと付き合ってたのも5年だ。

…それは関係ないか(笑)

このくだらない独り言はのちに、俺だけではないことを知る。

それはまた別のお話…(笑)


家でゆっくりギターを弾きながら自分の世界に浸り、出勤するときのようにいつもと同じ電車に揺られ、この2日間の出来事を緩く思い出しながら渋谷へと向かった。


たどり着いたそこはギャングがいた。

いや、きっとギャングではないのだけれど、バンダナを巻いたり腰に下げたりしてるお兄さん達がうろうろしていた。


エストゲートパークかここは。


と、先日頂いた本を読んでドラマも見た俺にはなかなかおもしろい光景だった。


ネットの写真に載っている人がいる。

まさしくバンドのボーカル、Kだった。

俺に気づいたKはこちらにやってくる。


初めまして、本当に来てくれるとは思わなかった。

嬉しい。


そうKは言った。


みんな口では来る来ると言ってるのに来ない。

だから今日来てくれたことが嬉しい


そう言って俺たちは少しだけライブハウス前で話をしたんだ。

今日出るバンドのことを教えてくれた。

俺が好んで着ているNine Microphonesというブランドで、そのカタログのモデルがやっている、バンドのライブも今から始まるという。

ライブハウスに足を入れた俺は、Kにビールを1杯奢ってもらった。

主催者だと言うこともあってKはどこかに行ってしまった。

1人でそのバンドのライブを見る。


めちゃくちゃかっこよかった。

観客はそこそこなのに対して、楽しそうに音楽をやってる姿はとても羨ましかった。

今まで満員が当たり前のライブしかほぼ行ったことなかったがそれが当たり前ではないことに気づかされ、でも音楽をやってる側はそんなこと関係ないと言うふうに楽しんでいた。

まさしく、音を楽しむ、である。


見終わって、1人でタバコを吸っていた。

やっぱり音楽は心地いいなと思いながら渋谷の夜を眺める。

ギャング?たちは楽しそうに仲間内で談笑してる。


1人で物思いにふけていると先程のバンドのボーカルがでてきた。

俺とすれ違う瞬間、彼は足を止めて俺の服を指さした。


かっこいいの着てんじゃん!


モデルさんに言われた俺はニヤニヤしていた。


Kのバンドの出番の時間になった。

上手側に、1人佇む。


暗転し、ステージに上がってきたKは先程とは別人だった。

少しだけ言葉を吐き出した。


特別な曲。

滅多にやらない。

5年前のあの日。


痕跡


そう名づけられた音楽が始まる。


俺がKの音楽を初めて聴いた曲だ。

鳥肌が立つ。

自然と目頭が熱くなる。

小さい電子端末で聴いていた音楽は、今まさに俺の目の前で生きた音楽となって耳に流れ込んでくる。


ライブは、音楽は、自分の目で見たら自分の過去を思い出したり、日常が流れていたり、自分を重ねてしまうところがある。

でも、ごく稀に、ステージに立ってる人の日常的なものが流れてこんでくる。

不確かで、何も知らないのに、なぜか痛みだけが伝わってくる。


あぁ、これが生きてるシンガーなんだって思った。


心が痛えええええええんだよ。

 

MCで

裏切ったやつ、裏切ってしまったやつ、

自分でも気づかないうちに裏切ってしまったやつ。


そう言ってた。

俺もそうだ。

きっと裏切ってしまったやつの方が多い。

それを全てぶつけるかの如く続く音楽。

かっこいい。

とにかくかっこいい。


気づいたらライブは終わっていた。

ステージから降りてきたKは会った時と同じだった。

ただ、体力をものすごく消費したようで人間らしかった。

あぁ、ステージ降りたら同じ人間なんだって少し微笑ましかった。


でも、今日のライブで俺はまた1つ夢が出来た。

2日前とは違う夢。

昨日の話に繋がる、夢。


俺もあの場所に立ってみたいと思わされた。


 

 

 

 


そして7月13日、今日。

彼らのワンマンライブがこれから始まる。

 

 

 

 

 

 


Thanks.

 

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あのときのライブは本当に衝撃的だったな。

このあとも、2018年はSTANDZのライブを体感できることになる。

あの日、この目で確かに見たモノより2019年はヤバくなる。

これはカンではなくてカクシン。

狼煙はすでに上がっている。

どでかい花火を上げていきましょう。

 

 

 Thanks.